逃げる手段

本日は3社のお客様とお打ち合わせでしたが、そのうちの1社で「軽く考えちゃう人が多い」っていう話になりました。例年、夏休みが明けたくらいに子ども達の自殺が増える傾向があるようですが、なんらかの理由があって学校へ行きたくない子たちは始業式を悪夢へのカウントダウンのように感じるのかもしれません。

最近また新聞紙上も騒がせていますが、いつまでたってもなくならないのが「いじめ」です。まぁこれはコミュニティが存在するところにはついてまわる問題なのかもしれません。誰もが被害者になりうる可能性があり、誰もが加害者になる可能性があると思います。

例えば「高校の1クラス」とか「遊びの仲間」とか、あるコミュニティに属してしまうとそのコミュニティが「全て」と思いこんでしまう傾向があります。まぁわかりますけどね…学生時代なんかはやっぱ学校生活が全てに感じちゃいますから…。

でも、実はそれはすっごいちっぽけな世界の話なんですね。世界はもっと大きいし、自分を受け入れてくれる世界は他に必ずあります。そんな小さなコミュニティでいきがっている奴らは、外の世界ではそれが通用しないことを知っています。だから小さなコミュニティの中だけで支配しようとするんですね。

その世界が辛ければ、そんなちっぽけな世界には背を向けてもいいんです。自分から他の世界に足を踏み出してもいいし、もっと広い世界を知っている大人に相談をしてもいいと思います。大人って頼りにならないように見えるかもしれないけど、世の中の大人は結構強いです。心から助けを求めれば心から手を差し伸べてくれますし、一緒になって立ち向かってくれるはずです。

…って書いてますけど、実は軽く考えてしまうような大人もいます。子どもの自殺などの問題が起きた時、親とか先生とかになんらかの相談をしていたケースも多いんです。相談まで行かなくてもなんらかのサインを出していたりとかね。例えば先生なんかは大変忙しいのも分かりますけど、大人がそこを「軽く」考えてしまうと悲劇が起こります。

ですから、大人の対応が一番肝心というか、決して「軽く」考えるんじゃなくて、最悪のケースを想定して動くことが大事じゃないかなと思います。人の命以上に優先する事項なんてないはずですから、個人的にはやりすぎとか、おおげさくらいでもちょうどいいんじゃないかと…とにかく想像力をはたらかせてありとあらゆる最悪な事態を想定して、それを避けるように動くべきです。後悔だけはすべきではありません。

僕も年頃の息子がいますので人ごとではないのですが、まず子ども達は「自分だけで問題を抱え込まないこと」「その世界が全てだと思わないこと」「まわりに頼るのを覚えること」を心がけて下さい。そして大人達は「相談を受けたら最優先で対応する」「最悪の事態を想定する」「ちょっとした兆候も見逃さない」ことが大事じゃないかと…。

今の世界から逃げる手段は「自殺」しかないのではありません。他にもたくさんの手段がありますし、味方は必ずどこかにいます。自分にとって心休まる世界は必ずどこかにありますので、自殺以外の逃げる手段を考えるようにして下さい。

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