AIを活かす その2

AI(人工知能)にはざまざまな分野がありますが、そのうちのひとつに「ディープラーニング(深層学習)」というものがあります。これは機械学習の一種ですが、人間の脳の神経回路を模倣した人工ニューラルネットワークを使用して、データからパターンや特長を学習することでタスクを自動化する手法です。

ディープラーニングには、事前学習(Pretraining)、ファインチューニング(Finetuning)、転移学習(Transfer Learning)という概念がありますが、まずはこれらを理解しなければいけません。

事前学習というのは、大きなデータセットを使ってディープラーニングのモデルを学習させることです。「事前」学習というくらいですから、ベースとなる学習モデルというのは何となくわかると思います。これはその通りで、ここで学習されたモデルは、その後ファインチューニングや転移学習を経て修正を加えられていきます。

ファインチューニングでは、新たなデータを使って事前学習済のモデルに追加学習を行います。転移学習では、ある領域で事前学習済のモデルを別の領域に転用していきます。両者は似ているように見えますが、事前学習モデルの取り扱い方に大きな違いがあります。

ファインチューニングでは、既に習得している能力や理解している内容を十分参考にしながら、別の能力や理解を得る…というとわかりやすいかもしれません。一方、転移学習では、既に習得している能力や理解している内容を基にしつつ、その能力や理解をできるだけそのまま活かせる別のタスクを実行させる…というようなものになります。

いずれにしても、AIは「ディープラーニングにより繰り返し学び進化していく」ものと捉えておけばいいでしょう。

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